2024年8月8日更新
本記事はWafCharmダッシュボード(旧管理画面)向けの内容です。WafCharmコンソール(新管理画面)をご利用されている場合は、以下のブログ記事をご参考ください。
また、新規申し込みはWafCharmコンソールからのみ受け付けております。
※WafCharmコンソールではインターフェースの大幅な変更を行っているため、WafCharmダッシュボードとは操作手順などが異なります。
目次
1.はじめに
2020 年 11 月 11 日 WafCharm が Azure WAF に対応しました。WafCharm にとっては非常に大きなステップです。AWS、Azure それぞれの純正 WAF においてユーザーの運用課題を解決していきます。本記事ではAzure WAF の特徴、 WafCharm の特徴、WafCharm を利用するにあたっての要件を簡単にまとめました。
2.Azure WAF の特徴
Azure WAF の特徴は自身でルールを用意しなくても最初から OWASP(Open Web Application Security Project)の CRS(コアルールセット)を使用できる点です。初期設定時に OWASP のバージョンを指定すれば最初から機能が有効な状態で利用できます。さらに、悪意のあるボットから守るルールも追加することが可能です。
2020年11月の段階で Application Gateway に正式対応、Azure CDN に対してベータ対応しており利用することが可能です。(WafCharm は FrontDoor と CDN については追って対応する予定です。)
WAF Policy という WAF の設定単位を柔軟につけ外しすることで WAF ルールの調節が可能です。これは AWS WAF でいう Web ACL に対応するリソースで、AWS WAF の利用経験があれば想像が容易でしょう。
Azure では各種ログを使用して Application Gateway の管理を行えます。Azure WAF での検知状況はファイアーウォールログとして出力されるので、このログを確認することで検知状況を把握できます。また、Azure Monitor 等と連携することで、視覚的に確認しやすいようにグラフ等での表示も可能です。
カスタマイズ機能として、CRS 内の個々のルールの ON/OFF が可能です。また、カスタムルールをユーザー自身で作成することも可能です。
公式情報:Azure Application Gateway 上の Azure Web アプリケーション ファイアウォールとは
3.WafCharm の特徴
WafCharm Azure 版では登録可能な 100 個のカスタムルール枠を利用して、最適なルールを自動で運用していきます。 CRS の場合は誤検知があった際にルールを無効にすることでしか対応できませんが、WafCharm であれば特定のパス( URI )をそのルールからのみ除外するなどお客様環境に合わせたカスタマイズでセキュリティの低下を最小限に抑えた対応が行えます。
さらに、アクセスログを利用した再チェック処理を行うことにより、再チェックにマッチしたIPアドレスがブラックリストに登録され、よりセキュリティを強固なものにします。重要度の高いルールを前面に配備し、細かい脆弱性やディレクトリトラバーサルなどを裏側でキャッチしてサイバー攻撃の標的となる前に危険な IP を遮断します。
WafCharm Azure 版は AWS 版に対して、メールでの通知機能や月次レポート昨日はございませんが、Azure Sentinel を利用してリアルタイムに攻撃状況を閲覧できます。
WafCharm アーキテクチャ概要
4.WafCharm Azure 版の制限事項
・Application Gateway WAF v2 にのみ対応しています。
FrontDoor、Azure CDN には対応しておりません。
・WAF ポリシーの適用単位は Application Gateway 単位となります。
リスナー単位でのポリシー適用はできません。
・CRS は WafCharm では管理できないため、全てのルールを OFF にしていただく必要がございます。(詳しくはこちら)
・レポート機能/通知機能は提供しておりません。
5.おわりに
WafCharm Azure 版、AWS 版ともにトライアルから有償までご利用可能ですので、是非ご検討ください。