【目次】
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1. 概要
AWSが提供するセキュリティサービスであるAWS WAFには、その利用をサポートしてくれる魅力的な「マネージドルール」があります。
AWS WAFを既に利用している人はもちろん、これからセキュリティの体制を整える予定の企業は、マネージドルールについて詳しくチェックしておくことをおすすめします。
マネージドルールは誰にでも利用できる反面、その特徴をきちんと理解していなければ活用する事ができません。
こちらでマネージドルールを基本から確認し、AWS WAFの利用時にはぜひその魅力を体験してみてください。
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2. AWS WAFとは
AWS WAFとは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃をブロックするためのセキュリティ対策を行うサービスです。
AWS(Amazon Web Services)と呼ばれる、大手ネットショッピングサイトAmazon.comが提供するサービスのひとつとして知られています。
AWS WAFは、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプト等のメジャーな脆弱性を突く攻撃からWebアプリケーションを保護することが可能です。
ルールをカスタムすることによって、特定の攻撃パターンに対しての効果的な防御手段に変えることもできるため、AWS WAFを用いることで多様なセキュリティパターンに対応することができます。
新しいルールはすぐにデプロイすることができるので、スピーディに必要なセキュリティ体制を整えることができます。
常に変化していくセキュリティ環境に追いつくためには、AWS WAFのような柔軟性のあるサービスの利用が推奨されるでしょう。AWS WAFにはさまざまなメリットがあり、例えば以下のような点が魅力です。
・ユーザーが作成したルールに基づいたフィルタリングによる防御
・アプリケーション開発における安全性の確保
・簡単なデプロイとメンテナンスによるスムーズな利用。
・コスト重視のセキュリティ保護AWS WAFでは利用者が必要に応じたルールを作成してWebアプリケーションの保護に利用できるので、一般的な攻撃パターンにプラスしてさまざまな脅威に対するセキュリティ環境を構築できます。
アプリケーション開発における安全な実行環境を最初から構築でき、さらに簡単なデプロイによってメンテナンスや変更もスムーズに行えるのです。
これからWebコンテンツにおいてセキュリティ面の充実を図るのなら、AWS WAFの導入が本格的に検討されるでしょう。またAWS WAFは従量課金制となっているので、実際にサービスを利用した分しか支払いません。
そのため無駄なコストをかける必要がなく、スモールスタートで高セキュリティシステムを活用できるのです。
カスタマイズはセルフサービスとなるので、最低限の機能で良いのか、それともシステムに合わせた改良が必要なのかは利用者が選択できます。
AWS WAFならシステムの利用ごとに費用を計算するので、予算があってもコントロールがしやすいでしょう。これらのメリットに加えて、AWS WAFにはマネージドルールと呼ばれるシステムが備わっています。
このマネージドルールを上手に利用することで、AWS WAFの利便性はさらに高まることが予想されるでしょう。
以下を参考にマネージドルールの基本を確認し、その利点をチェックしておきましょう。 -
3. マネージドルールとは?初心者にもわかりやすく解説
マネージドルールとは、コンディションやフィルターといった各種設定がAWS側によって管理されているルールセットのことで、導入することで特別なセキュリティシステムを使うことができるようになります。
さまざまな攻撃に対して特化した防御システムがあり、AWS WAFから簡単に利用できるのが特徴となっており、各マネージドルールは自由にユーザーが選択して導入していくことができるので、システムごとの適切な環境を作り上げる事がポイントとなります。通常AWS WAFを利用する場合には、防御したい攻撃に合わせたルールを利用するユーザー自身で作成する必要がありました。
基本的にひとつひとつ手作業で管理しなくてはならなかったため、ときには設定から検証までの時間とコストが大きな負担としてのしかかってくる事もありました。
しかしマネージドルールがあれば、新たにユーザーがルールの作成を行う必要はないので、手間なく強固なセキュリティを実行できます。
設定は既に完了しているので、セキュリティに関する知識が浅くても簡単に利用できるのもポイントとなっています。
AWS WAFの使い方にまだ慣れないうちは、マネージドルールを積極的に活用してセキュリティの確保を目指していくのもいいでしょう。-
a) マネージドルールのメリット
マネージドルールを取り入れることによって、AWS WAFはさらに便利で扱いやすいセキュリティシステムに変わります。
例えば以下のようなポイントは、マネージドルールを利用する上で大きなメリットになるでしょう。・セキュリティの専門家が管理する魅力的なルール
・簡単に利用が始められる
・さまざまな種類のルールが選択可
・利用した分だけの支払いでOK
<セキュリティの専門家が管理する魅力的なルール>マネージドルールの作成は、セキュリティの専門家によって行われています。
そのためネットワークに関するさまざまな脅威と脆弱性に対して、適切な対処に期待することが可能です。
作成されるルールは多くのユーザーの間で問題となる要素が参考とされているので、多くの場面で役に立つことが多くなるでしょう。
ミドルウェアに新しい脆弱性が発見されたり、新たなスタイルの脅威が現れたりしても、マネージドルールはAWSセラーによって自動的に更新され、対応できる形に整えられます。
そのためユーザー側で都度対応する必要がなく、通常通りの業務に時間を使うことができるのです。
<簡単に利用が始められる>マネージドルールはAWSのマーケットプレイスセラーによって作成と管理が行われるルールセットとなるため、ユーザーはスムーズに機能を利用することができます。
AWS WAFを使い始めたばかりでも問題なく適用できるので、気になるポイントをしっかりとカバーすることができるでしょう。
すべてのルールはAWS WAFの管理インフラストラクチャにデプロイされ、AWS WAFコンソールを使って保護するリソースを指定可能です。
ある程度は直感的に利用できる部分もあるため、初めてAWS WAFのようなシステムを使う場合にもマネージドルールの利用をおすすめします。
<さまざまな種類のルールが選択可>マネージドルールには様々な種類のものが揃っているため、必要に応じてユーザーが自ら選択することができます。
自社のシステムが必要とする防御要件に合わせて保護ルールの種類を選べば、適切な形で現状の環境をサポートできるでしょう。
IPレピュテーションリストやOWASPトップ10などを参考に選択でき、WordPressやJoomlaなど固有プラットフォーム別にルールを探すことも可能です。
独自性の高いシステムが求められる場合にも、マネージドルールは頼りになる存在となるでしょう。
<利用した分だけの支払いでOK>AWS WAFに組み込まれているマネージドルールの料金は、その他のサービスと同じように従量課金制となっています。
実際に使用した分だけ支払いを行えばOKなので、試しに小額だけ利用してみることもおすすめです。
高価なサブスクリプションサービスに別途登録したり、AWS WAFとは別で改めて契約したりする必要はないため、簡単に利用まで進めることができます。
管理されているルールは自動で更新されますが、何かあるたびに費用がかかるといったことはなく、すべて利用時間単位で請求される料金体系も魅力です。
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4.まとめ
マネージドルールはAWS WAFを利用する場合において、非常に魅力的なサービスとなっています。
さまざまなルールが登録されているので、ぜひ一度その種類をチェックしてみることがおすすめです。
サイバーセキュリティクラウドもAWS WAF向けのマネージドルール「HighSecurity OWASP Set」を提供していて、高水準のセキュリティ環境をサポートしています。
この機会に「HighSecurity OWASP Set」の概要も、合わせて確認してみてください。
※AWS WAFについてもっと詳しく知りたい方は、下記のブログをご覧ください。
【AWS WAF とは?】初心者にもわかりやすく解説